私たち「むすびえ」では、地域ネットワーク団体(＊1)を通じたこども食堂への支援の一つとして、防災の力でもこども食堂が安心安全の場となり、有事の際には地域の防災の拠点となるよう「こども食堂防災拠点化プロジェクト」を行っています。

＊「地域ネットワーク団体」とは、都道府県域、市区町村域、圏域（複数の市区町村にまたがる広域圏）を活動範囲として、その域内にあるすべてのこども食堂に対して公平・中立に支援を行うことを原則として活動している団体のことです。


こども食堂と防災の共通点・・・

継続した活動であること
衛生管理や大量調理を行っていること　
日頃から地域との連携が図れていること
多世代が参加する活動であること

など　他にもまだまだありますが、今回は上の２つにフォーカスし、防災こども食堂のパイオニアである特定非営利活動法人U.grandmaJapan（ユーグランマジャパン）さんと協働で、こども食堂の運営者に向け、災害時の正しい炊き出しの方法を伝える「炊き出しイベント」を開催しましたので、その様子をレポートします。

「防災」は特別なものではなく、普段からやっていることが役立つことを、遊びながら学べる場所として、きさいや広場でワークショップや炊き出し体験が実施されました。

実施内容を考えたのは、女性防災リーダー育成プログラム受講中の方々。
中学生から60代まで幅広い世代の方が受講しており、今回はプログラムの一環として、イベント企画から当日の運営までを実施。
歩きにくさ体験、牛乳パック笛作り、車椅子体験、宝物ボトル作り、まるばつクイズや、太鼓演奏、みんなでエクササイズ、大声コンテストなど、防災と絡めた様々な企画が実施されました。また、こども食堂応援隊としてピカチュウもかけつけ、ポケモンワクワクワークショップも開催されました。

©Pokémon. ©Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

私たち「むすびえ」は、炊き出しチームとして、非常食・保存食となっているアルファ化米のとうもろこしご飯ときのこご飯を配布しました。「アルファ化米ってこんなに美味しかったっけ？」という声も聞こえてくるほど、非常食を身近に感じていただきました。

今回のイベントでは、「日常」と「非日常」という２つのフェーズをフリーにする「フェーズフリー」をキーワードに、「いつも」やっていることが「もしも」の時に役立つことを改めて考えてもらう機会としました。

「いつもこども食堂でボランティア、もしも災害でも知り合いいっぱい」「いつも近くの人に挨拶、もしも声かけで命を救う」など、地元中学生はこんなにたくさんの「フェーズフリー」を考えてくれました。

今回のイベントは、自治体、学校、地域の企業・団体など様々な方に携わっていただきました。
このような「いつも」の地域のつながりが、「もしも」の時に役立つのだと実感しました。

【イベント概要】
日時：2023年9月9日（土）10時－14時
場所：愛媛県宇和島市きさいや広場
内容
・こども食堂×防災　炊き出し訓練
・歩きにくさ体験
・車椅子体験
・フェーズフリー（非常食・いつもともしも）等
主催：特定非営利活動法人 U.grandma Japan
　　　うわじま女性防災リーダー育成プロジェクト
協力：一般財団法人ポケモン・ウィズユー財団
　　　認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
　　　愛媛県̠河川課　宇和島市社旗福祉協議会　宇和島市こども食堂連絡協議会
後援：宇和島市

実際にアンケート調査でも78.1%のこども食堂が防災に関心があると回答がありますし(2021年2月当団体第4回困りごとアンケート調べ)また、実際に近年の豪雨災害などにおいても、居場所の提供や炊き出しの実施、お弁当の配布など、災害時や復興時に寄与するこども食堂の事例も見受けられます。当プロジェクトの紹介ページや防災研修にて事例を紹介しています。関心のある方はご連絡ください。


防災拠点化プロジェクト紹介ページ　　　https://musubie.org/pickupproject/bousai/
こども食堂防災マニュアル紹介ページ　　https://musubie.org/news/6312/
防災研修　開催レポート　https://musubie.org/news_cat/bousai/
こども食堂×地域　in 八王子　https://musubie.org/news/6935/
こども食堂×地域　in 大分　　https://musubie.org/news/5096/

まだまだ他に各地での開催レポートがアップされていますので、ぜひご覧ください。

この活動は2023年度防災減災助成活動支援プログラム（Yahoo!基金）のご支援のもとに実施させて頂きました。
ご支援に対して、深く感謝申し上げます。