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川でつながる風土

人生初の「八段雛飾り」に挑戦しました!

ひな人形と言ったらメインの二人と、あとは"ゴニンバヤシ"でしょ?
と、得意げに思っていたので、
「え…ひな人形ってこんなキャラ数いたの?」ってなりました。

山深い松野町。雪の合間を縫って梅が咲き、桃の節句がやって来ました。
松野町では、今年で参加3年目となる「四万十街道ひなまつり」が開催中です。
松野町単独ではなく、「四万十川流域」の「7市町21団体」が参加する企画です。

松野町には「広見川」と「目黒川」という四万十川に流れ込む二つの支流が通っています。

川で繋がるの面白いですよね。


そういえば松野町に来てまだ間もないころ、
「川の幸を食べさせてあげる」と乗せられたご近所夫妻の車で川沿いを下り、西土佐に行ったことがありました。

川辺に立つシャチホコが立派な家に着いてみたら、そこには既に沢山の人。松野町より川上の町、鬼北町の方もちらほら。



そして目を見張る数のウナギ・アユ・ウナギ・アユ・ウナギ。
すべて天然。


ドラム缶を縦に切って網を乗せた炭焼きコンロにいっぱいのウナギ・アユ。山積みになったケースの中にもウナギ・アユ。
絶滅危惧種と聞いていた二ホンウナギの絶滅の現場に居合わせしまったのではと怖くなるほどの量。

そんな不安も、焼けるタレの匂いに一瞬でかき消されてバクバクと食べていたら、おじいちゃんが教えてくれました。

「ここ西土佐と松野町、その先の鬼北町も川で繋がっとるけん。年に一度、こうして川の恵みを囲みながら、川のいまとこれからについて語らう会を開いとるんよ。」

話が逸れた上にお腹まで空いてきました。

何が言いたかったというと、今回の「四万十街道ひなまつり」に限らず、県境や自治体の垣根を越えた「川つながり文化」が沢山あるということ。昔の暮らしや物流、産業の在り方を知ったら「ごく自然な連帯」ってなるんでしょうけど、都会育ちにはまったく新鮮な世界観でした。

(ちなみに怖いほどいたウナギもアユも、地元のプロ川漁師たちによる「適正な漁獲量」とのことで、乱獲などではありませんでした。安心安心。)

さておき!
松野町のひな祭りは町内「5つの施設」が参加中です。
「こんな爺さん知らないぞ!」「この刀誰の~?」「太鼓が3種類もある!?」って悪戦苦闘しながらくみ上げた八段雛飾りがあるのは、「不器男記念館」です。
(下の写真の、左下の陰に映り込んでいる男性が、俳聖:芝不器男さんです)

この他にも、
道の駅にあるガラス工房の職人さんが作った「ガラスひな人形」や、
保育園の園児たちが手作りしたひな人形など、純松野町産のひな飾りが沢山見れます。

八段雛飾りや立派な打掛(上右写真)は、町民の方からの提供です。

文化を大切にする人たちのおかげで、都市部に残ってなかった教養に触れられています。感謝です。

4月11日までの開催ですが、この世相なので、期間中にこうしてまた松野便りとして紹介出来たらと思います、では!


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