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#12 記憶を拭い、未来を刻む。Fab Shed TT(Try Time)からはじまる、2026年の物語。

モノにモノガタリを。地域の記憶の居場所。

扉を開けると、そこにはもう「がらんどう」の倉庫はありません。 ついに部屋としての完成を迎え、運び込まれたのは、このまちの歴史をそっと支えてきた家具たちでした。

商店街で長年愛されてきた老夫婦から譲り受けた、凛とした佇まいの「ガラスショーケース」。 賑やかな夜の声と、人々の温もりを吸い込んできた居酒屋の「一升瓶棚」。

わたしたちは冷たい水で雑巾を絞り、積もった埃を丁寧に拭き上げました。 拭うたびに、古い木の節が艶を取り戻し、かつての持ち主たちの手触りが伝わってくるようです。 「お疲れさま。これからはここで、新しい物語を見届けてね」 そんな会話を交わしながら、この家具たちはFab Shedの「魂」となりました。

教室ではない、教える人もいない。ただ「試す」ための時間。

2026年、ここから始まるのは「Fab Shed TT(Try Time)」という新しい試みです。

ここは、先生が教壇に立つ「教室」ではありません。 手取り足取り教える「ワークショップ」でもありません。 あるのは、「道具が少しと、材料が少し。そして、たまに経験者」。

TT(トライタイム)とは、その名の通り、自ら学び、工夫し、試行錯誤する「時間」そのものを楽しむ場です。

最初の試み:端切れから生まれる「レザークラフト」

記念すべき第1回目のTTは、「レザークラフト」から始まります。

特別な高級レザーを用意するわけではありません。そこにあるのは、役目を終えた端切れの革たち。 完璧な道具セットがあるわけでもありません。そこにある道具で、知恵を絞り、工夫を凝らす。

一人で黙々と革と向き合うかもしれない。 たまたま居合わせた仲間と、「これ、どうやるんだろう?」と頭を突き合わせるかもしれない。 たまたま通りかかった経験者が、そっとコツを教えてくれるかもしれない。

「自ら学び、工夫する」という贅沢

今の時代、検索すれば「正解」はすぐに見つかります。 けれどFab Shed TTが大切にしたいのは、正解に辿り着くまでの「寄り道」です。

失敗して、また試して、素材の声を聴く。 そのもどかしくも愛おしい時間を、この完成したばかりの空間で味わう。 それは、何にも代えがたい贅沢なひとときです。

2026年、Fab Shedは「完成した場所」から「何かが生まれる場所」へと進化します。 船出の準備は整いました。 あなたの「やってみたい」という気持ちだけを持って、この船に乗り込みませんか?

【Fab Shed TT (Try Time) #1 Leathercraft】

日時: 2026年1月31日(土) [13:00〜16:00頃まで ※出入り自由]

場所: Fab Shed倉庫(宇和島市桝形町2丁目1番8号)

テーマ: レザークラフト(端切れと、ある道具を使って)

スタイル: 講師はいません。自学自習と、工夫を楽しむ時間です。

場所: 完成したばかりのFab Shed内

参加方法: [ふらりと。道具と材料に限りがあるので、譲り合いの精神で。]

誰かのために。自分のために。あるいは、ただその瞬間のために。 わたしたちの「試行錯誤」が、この冬、静かに始まります。

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