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都会育ちが2年ぶりの東京で思ったこと

こんにちは!
普段は愛媛県松野町に居るのですが、今回は大都会・東京から投稿です。

僕が2020年夏に東京から松野町へ移った時、ちょうどコロナの最初の波と重なったこともあり、その後2年間一度も帰省することなく過ごしていました。

なので、今回実に丸2年ぶりの東京訪問です。
たったの2年で、何もかもが驚くほど新鮮です。


という訳で、せっかくなのでこんな切り口から。

東京育ちが2年ぶりに東京に来て感じたこと

まず広告の数と種類の多さが、すごい!


電車に乗ったら頭上にズラッと中吊り広告。
タクシー乗ったら超・超近距離モニター広告。
街を歩けば無数の看板、ポスター、街頭ビジョン。
気付けば手元にポケットティッシュ(広告付き)。
鼓膜に焼き付く爆音ビカビカ宣伝カー。

一度聴いたら最後のメロディ

広告情報に飲み込まれる感覚っていうのを久々に思い出しました。

そんなこんなで購買意欲が刺激され、何かを欲しいと思った先で待っているのは、

スマホの充電コード1本とっても、コンビニでさえ数種類。
そこで勝負を決めればいいのに、「あそこならもっと高機能で割安なものあるかも?」なんて考えて、新宿ヨドバシあたりに入ってしまった日にはもう大変です。

最初の目的も気付けば忘れて最新家電の海で遭難。
思い出し、歩き出しては8Kモニターの前で立ち尽くし、やっとの思いで目当てのコーナーに辿り着いても見比べるポイントが多すぎる。

遂にはもう何も分からなくなってしまって、手ぶらのまま帰路につくなんて人も珍しくないのでは。




でも大丈夫。
そんな「決められない人」にとって助けにもなるのが、

これはよく見る「キャンペーン!」とか「期間限定!」「今だけお得!」でおなじみのやつです。

何を決定打に判断していいかが分からなくなった人や、ハナから悩みたくない人にとっては渡りに船です。悩むことからの解放感と「これでよかった!」という自己肯定感が得られます。





これらを『楽しめる人』は東京が合っているし、僕も2年ぶりだったので超刺激たっぷりで「面白いなあ!」ってなってますけど、ずっと暮らすとなるとやっぱり厳しい面も出てきます。


広告の海はやっぱりインプット疲れを起こしますし、
それらを比べて分析するのも途方にくれます。
しかも、その作業もモタモタしてはいられず、常に前倒しの判断とあとあとの後悔が付きまといます。

 そんな一方で、こんなところも日本には存在します。

実在する 「ある町」 の話です。



そこではまず、

広告は基本的に口コミです。
基本的にというか、ほぼ唯一にして最強の広告です。

「あのおっちゃんがそこまで言うなら買ってみよう。」
「あのおばあちゃんがいうなら間違いない。」
「あのじいちゃんが言ってるから15分後に確実に雨が降る。」

目新しかったり、大事な情報はネットニュースをはるかに上回る速度で町内を駆け巡ります。

地元民にしか表示されないタイムラインが口から流れるおじいちゃん

当然、町に大型ビジョンや巨大な看板なんてありません。

あるのは風情だけが残った旧街道や、のどかな風景ばかりです。




次に、

都会では無限に近い選択肢も、そこでは限りなく1に近いです。

野菜はここ、魚ならあそこ、肉だったらあっち、日用品ならそっち。という感じです。
ちょっと10分くらい車を走らせたら、2択~3択くらいの中で 「悩む楽しみ」 だってあります。

それにいざとなったら、Amazonでワンクリックしたら二日後には家に届きます。



最後に、

人が設定したタイムリミットが少ない代わりに、そこには「旬」というタイムリミットがあります。

夏のこの時期だと、町内のキュウリやナスは飽和状態に達し、ある日を境に突然玄関に届き始めます。
ずっと昔から続く『夏のおすそ分けキャンペーン』です。

川魚漁の解禁シーズンには、軽トラに鮎をどっさり積んだ釣り名人が、「いるだけ取りやー」と近所を回ります。

他にも、ツガニや筍、山菜、猪肉など色々ありますが、旬の恵みは食べ物だけじゃありません。

川遊びやキャンプ、BBQ、天体観測など、子どもは勿論、大人もつい童心に返ってしまうような旬のアクティビティがあります。

また、大げさに「アクティビティ」と言わなくても、
正月の餅つきや、秋の夕暮れ時に鈴虫聴きながらのあぜ道散歩など、『いましか味わえない旬』は日常に溢れています。

『なにもない』は豊か。

ここまで聞いて「ああ、なんか、良いな」と思った人は、松野町が合うかもしれません。
今話したことは、僕がこの2年間で実体験したものだけです。

よく田舎は、不便、さびしいという声も聞きますが、
見方を変えたらそれは実は豊かさだったりします。

個人的に松野町には、その豊かさを守り・活かそうという意思を強く感じています。

あとよく聞く「田舎は仕事がない」という言葉。
松野町の場合、これは半分本当です。

半分と言うのは、「一年を通じて安定した仕事が少ない」と言うことです。
けれど、さっき様々な「旬」を紹介した通り、松野町には季節ごとに繁忙期を迎える現場が数多くあります。


そこで松野町は、そういった季節に寄り添った現場を複数繋ぎ合わせて、一年分の仕事を作ることにしました。
そして、そのまとまった現場と移住者とを繋いでいます。

今月から実際にこの「地域密着型派遣」を開始し、現在2名の職員が季節ごとに異なる現場を支えています。

少しでも気になったという方は、まだまだ伝えきれない町の魅力や組合の詳しい内容、農業メインでやりたいという方向けの移住ルート、そして僕自身がいま現在現役でやっている地域おこし協力隊についてなど、丁寧にお伝えしますので是非このあとブースまでお立ち寄りください。

余談

最後の締めの挨拶で「ん?」となったかと思うのですが、実はこの内容は今回、東京は有楽町で開催された移住フェアの会場で発表したPRプレゼンでした。

最初の導入部など部分的に記事用に変えましたが、基本的には読み上げ原稿そのままです。

予期せず2年間も東京から離れたことで、新鮮な気持ちで田舎と都会を見直すことが出来ました。

改めて、松野に戻ったら『なにもない豊かさ』を贅沢に堪能したいと思います。




それでは!!

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